2011年11月01日
組合員の造った家紹介NO-6

今回の「組合員の造った家」シリーズNO6は、福生支部の村野大工さんの作った杉皮葺きの縦板塀とリフォームした本格和風住宅をご紹介いたします。
現地は、福生市内のムラノ工務店さんの地元で以前からの知り合いのお宅です。
まずはじめに、木造縦塀のほうからご紹介いたします。

村野01

「角地なので、道路に接する距離も長いため和風住宅にあった縦板塀を作りました。」


村野02

「杉板塀とクワの欄間が和風住宅を引き立てます。」


村野03

「ポストの投函口に雨よけ用の屋根が付いて郵便物が濡れないように工夫しています。大工さんの心遣いが伺われます。」


村野04

「こうして見ると塀と一言で言っても建物の一部の様です。」


村野05

「角地の角きり部分に形を合わせて頭つなぎを組んでいます。」


村野06

「この塀には控えの柱(壁の転倒を防止する支えになるもの)が作ってありませんが、見えない強力な補強が施されています。狭い通路を広くするための工夫です。玄関前は、きれいな砂利が敷かれまた鎖の縦樋の下には、蹲踞(つくばい)が置かれ和風の味を醸し出しています。」


村野07

「ポスト本体も木製です。門と玄関のアプローチを少し歩く事により石や緑を楽しむ事ができ落ち着いた雰囲気をだしています。」


村野08

「裏木戸は、片開きでゴミ出しもメインの格子戸の方に置かず目立たないところに出せます。また、メンテ用の出入り口としても使用いたします。」


村野09

「杉板の木戸には、始め節の穴が開いていましたが修復しました。ただ穴を埋めるのではなく、かっこよくまた洒落た葉っぱの様に、杉の埋め木は、赤身の木目を葉脈に見立て形どりました。同じ樹種を組み合わせ作りました。これが職人の技術です。」


村野10

「半坪のトイレを1坪にリフォームしました。まるで料亭のトイレのように清潔感あふれ純和風です。
腰壁は杉板を焼き加工し、上部はお施主様の希望で漆喰(リフォーム前は、昔ながらの繊維壁でした。)を塗り、カウンターは杉材で厚くし重量感を持たせ、トイレに来た時すごく落ち着く感じです。


村野11

「レバー式の水栓には、すす竹(茅葺屋根に使用する丈夫な竹)をあしらい、しがらき焼きの手洗器を組み合わせました。また、手拭のタオル掛けは竹を加工してリングを作り取り付けました。」


村野12

「天井はあじろ天井にし、照明は人感センサー付きなのでいちいちスイッチを入り切りしなくて済みます。」


村野13

「床の間の全景
床板と床框は、紫檀(シタン)・床柱は、黒檀(コクタン)・落し掛けは、鉄刀木(タガヤサン)。床の間は、この三樹種を使うのが大工さんの代々受け継がれている伝統だそうです。何れも硬い材質です。」


村野14

「床の間の横には、和弓があります。ご主人は、和弓の指導員を勤めているそうです。」


村野15

「床板・框は、ぴかぴか。何年たっても本物は、新品のようです。」


村野16

「違い棚の天袋と地袋は、胡蝶棚(蝶をモチーフにした棚の事。上部の棚と下部の棚をたがえ違えにし重ね見ると、まるで蝶が羽を広げた様にデザインされている。)で大工さんのお爺さんが持っていた資料を参考に作成したとの事です。」


村野17

「床の間脇の出窓は、元々新建材で出来ていましたが床の間に合わせ作り変えました。」


村野18

「地袋の戸は、杉材で作り特に木目を生かしたいので模様の良い根木(ネモク)を探したそうです。ここに職人の拘りがあります。」


村野19

「和室にテーブルがありましたが、これも大工さんが(やく杉)で作ったもので、ここにも蝶の彫刻がありました。ユーモアのひとつでしょうか。」


村野20

「こちらの引き違いの建具は、お施主さんが(やく杉)の板を手に入れていたので、大工さんにどこかに使えないかと相談したところ建具にはめ込んで見ましょうと言う事でアイデアを出していただいたそうです。何とも味のある建具に変わりました。」


村野21

「季節によって建具を取り替えるそうです。表面は、普通に見えます。」


村野22

「室内側は襖紙が貼っていますが、昼間外が明るい時は、(風)と言う字が浮かんで見えます。」


村野23

「居間のサッシは、シャッターが付いていますが、電動で(よしず)のように通気ができるものを取り付けました。今年の夏はとても暑い夏でしたが、いちいち(よしず)を出さなくてもシャッターを開け閉めするだけなのでとても便利です。」


村野24

「シャッターを少し開けたところ。」


村野25

「シャッターを開けると山小屋のバルコニーの様な濡れ縁があります。」


村野26

「夏の日差しに木陰が避暑地に行ったようです。」


村野27

「濡れ縁の横には、大工さんが(あやめ)を模り(ケヤキ)と(ヒノキ)で作った踏み台がありました。台を掘り込み木目を組み合わせて埋め込み、立体的に(あやめ)を表現していました。まるで木のステンドグラスです。」


村野28

「玄関前の(ケヤキ)のベンチに小槌をモチーフにした埋め木がありました。」


村野29

「小槌の部分を拡大した所。この小槌も(ケヤキ)で作ってあり、木目を組み合わせ埋め込み立体感を表しています。」


村野30

「この一輪挿しも大工さんが作りました。」


村野31

「ティッシュBOXまで大工さんの手製だそうです。檜と桑で作りました。良い材料で端材が出ると小物を作ったりするそうです。エコですね。」


村野32

「下足箱の上にも(こちらは、経師屋さんが作ったものです。)手製の衝立が置いてありました。」


村野33

「庭の飛び石の分岐には、梅の花に見立て並べてありました。」


村野34

「現在作成に取り組んでいるのは、木の灯篭だそうです。」


村野36

「目隠し塀」



このお宅の始めのご依頼は、風呂場の目隠しに木の塀を作ってくださいと事でした。
この塀がとてもきに入り道路の縦板塀を作り、リフォームしました。地元の職人の信頼と技、ただ建物を作るのではなく、お客様のご要望に答え、また、適切なアドバイスをし、すばらしい発想とプロの知識があります。村野さんの様な地元の大工さんに頼んでみませんか?